堀川は花見の名所として親しまれていました。 文化元年(1804)に、御普請奉行(ごふしんぶぎょう 工事をする役)の堀弥九郎(ほりやくろう)という人が、日置橋(ひおきばし)の南北の両岸、数百メートルに桃(もも)と桜の木を植えました。文政5年(1822)ころになると、大きく育った木はみごとな花をさかせ、たくさんの人がお花見に集まるようになりました。
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絵は、「堀川花盛」(ほりかわはなざかり)という題の、うちわにかかれた花見の風景です。満開の花の下で、川岸につくられた桟敷(さじき 見物のために高くした席)では、堀川を見おろしながら花を楽しんでいます。川にはたくさんの船がうかび、泳いでいる人もいます。橋のてすりに寄りかかって、川と花をながめている人もいます。道ばたの店や屋台では食べ物を売っており、道におかれた長いすで食べながらひとやすみしている人もいます。
このはなやかな風景も、木が老木となってかれていき、明治のころには見られなくなったようです。
(CD 堀川ミュージアムより)
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