矢田川の下を流れる堀川


川の下にある伏越という水のトンネルをとおって、堀川の水は対岸へ流れています。

 水分橋(みずわけばし)のたもとで庄内川から取り入れた堀川の水は、矢田川(やだがわ)をこえて都心に流れてゆきます。どうやってこえるのでしょう。
じつは矢田川の下には伏越(ふせこし 水を流すトンネル)があって、堀川はその中を流れてゆきます。
また、矢田川にかかる橋、三階橋(さんがいばし)は、ずいぶん変わった名前です。これは橋の近くにある堀川の伏越と深いかかわりがあります。


堀川と三階橋


 三階橋(さんがいばし)。変わった名前ですね。どうしてこんな名前がついたのでしょう。
 一番下にあるのが矢田川の下を流れる堀川の伏越(ふせこし)、これが1階です。その上にあるのが矢田川(やだがわ)、これは2階です。その上にかかるのが橋。だから橋は3階になります。
だから「三階橋」‥‥じょうだんのような名前ですが本当の名前です。








 三階橋は、黒川をつくる時にかけられました。
 それまで、名古屋から犬山へ行くためには、今の北区内の清水村(しみずむら)から東志賀村(ひがししがむら)、成願寺村(じょうがんじむら)、味鋺村(あじまむら)をとおりました。この道は稲置街道(いなぎかいどう)とよばれており、とちゅうで矢田川と庄内川(しょうないがわ)をこえますが、橋がないので船か徒歩でわたっていました。
黒川と同じ時に、川にそった新しい道路がつくられ三階橋もかけられて、この新しい道は「犬山街道」(いぬやまかいどう)とよばれました。


 昔の稲置街道は、北区にある清水交差点の北側3本目のななめの道路です。国道41号とほぼならんで北に向かい、八王子神社、黒川橋、志賀町2丁目、城北病院の近くをとおっており、一部をのぞいて昔の道路の位置とあまり変わっていません。

 (CD 堀川ミュージアムより)